【衆院選2017】秋葉賢也を襲撃した中野正志とその舎弟の仙台市議たち

中野正志

2017年10月の衆院選で、自由民主党の秋葉賢也(宮城二区)に対し、同区の自民党の複数の市議たちが秋葉氏の党公認を外すよう、執拗な嫌がらせを行った。秋葉議員は9月28日に党本部より公認を得てことなきを得たが、衆議院解散目前の「宮城二区の乱」と呼ぶべき混乱を起こした市議たちの責任は重い。

秋葉賢也を襲撃した「宮城二区の乱」は、中野正志(日ころ)参議院議員とその舎弟たちである、三塚博(故人)の元秘書の市議たちの暗躍によるところが大きい。彼らの目標は秋葉賢也を宮城二区から追い出し、再び中野正志を中心とする旧三塚派体制を取り戻すことにある。
中野正志
中野正志は三塚博の元秘書であり、1996年から2009年まで宮城二区の衆議院議員として当選・比例復活当選してきた。そして、仙台市議会には主に宮城二区にあたる区に、三塚博の元秘書の市議たちがいて、旧三塚派の中野の舎弟となっている。
akibakenya
秋葉賢也は松下政経塾出身の無派閥であり、同選挙区で2005年の補欠選挙に当選して以来5選。2012年、中野は秋葉に選挙で敗れ票田を追われる形で離党。「たちあがれ日本」に入党したが、橋下徹の「日本維新の会」人気にあやかり速攻で鞍替え。2013年の参院選比例で当選したが、今度は同党を裏切り、石原慎太郎人気に乗る形で「次世代の党」に入党。2014年の衆院選では同党の候補者を秋葉氏の対抗馬としてぶつけたが秒殺で落選した。

その後、中野は同党の和田政宗参議院議員を徹底して冷遇。和田議員の反対を押し切り、党名を「日本のこころを大切にする党」に変更。この時から自民党への復党のための積極的な自己PRを行った。

2016年の参議院議員選挙の際、中野は菅義偉官房長官を招待し、自民党公認候補の熊谷大を応援する自民党・日本のこころを大切にする党の合同応援演説会を市内で開催したが、中野本人と中野の後援会長のスピーチは、いかに中野正志が自民党に近い関係にあり自民党に復党すべきかをPRする内容であった。選挙結果は熊谷の落選であった。

この後、旧三塚派の市議らは参院選の敗因を、「秋葉氏と連携が取れない」「秋葉氏と市議らは以前からコミュニケーションが取れていない。地元の国会議員として活動が十分ではないとの不満を募らせていた」と河北新報にリークし、秋葉氏の次回の衆院選での公認取り消しを党本部に求めている。

2017年の仙台市長選挙で、中野正志は自身の後援会の地元有力者でもある菅原裕典氏を出馬させ、選対を実質仕切った。菅原の応援には菅義偉、佐藤正久、山本一太ら、自民のそうそうたる議員が応援に駆けつけたが、選対は「都民ファースト旋風もあり今来られると迷惑」と、彼らの応援街頭演説を拒否。菅義偉官房長官にいたっては、応援演説を中野の舎弟と支持者だけが集まった会場で、全てのマスメディアをシャットアウトして行わせる異常事態となった。選挙結果は菅原の落選。

そして、衆議院の解散を前に、中野の舎弟の市議たちは秋葉賢也の公認降ろしを党本部に要請。公認候補者に、中野正志の元秘書である石川光次郎県議を推薦した。また、自民党の支持母体である地元の保守系団体や神社仏閣などにも、「秋葉賢也は松下政経塾出身だから護憲派」などの、陰口を回し広める低俗な行為を行っている。
石川光次郎
しかし、石川光次郎県議は秋葉賢也降ろしのためだけの衆院選候補者推薦を一蹴。「要請は重く受け止めたが、選挙を取り仕切る幹事長として筋違いなことはできない。これからは全選挙区勝利のために頑張る」と断言した。また同日、和田政宗参議員議員が自民党に入党し宮城県連に所属。その後、秋葉氏の党公認が決定した。

河北新報は秋葉賢也おろしの「宮城二区の乱」を複数回特集し、対抗馬となる鎌田さゆり県議(民進党県議)が有利となるよう地元の世論を煽っている。このとき、河北の記事で名前が挙がった自民市議(斎藤範夫、田村稔、佐藤正昭市議)は、いずれも区支部長として石川氏推薦の説明責任を果たした立場に過ぎない。
野田譲、庄司俊充、大泉鉄之助
秋葉賢也おろしの河北新報へのリークを行い、記事で「党関係者」と名前が伏せられているのは、中野正志と同じ三塚博の元秘書の経歴がある、泉区の野田譲(写真左)、庄司俊充(写真中央)両市議、および引退したもののいまだ発言力があるとされる大泉鉄之助氏(写真右)である。

秋葉賢也は今回の衆院選で、宮城二区の選挙態勢から県議、市議を除外した。選挙後は、党本部・県連・有権者から説明責任を突きつけられるのは、秋葉氏の自民公認を外すよう動いてきた、中野正志氏とその舎弟の自民党市議たちであろう。
中野正志
一方、自民党の入党を悲願としていた中野正志は和田政宗に自民入党の先を越され、日ころの党首の中山恭子議員が小池百合子の率いる希望の党に入党し、日ころの党代表代行として残留。この状態で中野氏が自民党に入党するには、日本のこころの党の党員および地方議員全員を自民党に入党させるか、離党して自民党に入党届けを出すしかない。しかし、これまでの自己都合での政党の乗換えと裏切りの連続の中野氏入党を宮城県連が認めた場合、自民党宮城県連の資質や責任が全国から問われるだろう

中野正志の舎弟たちは、衆院選後に秋葉賢也降ろしの説明責任を果たし、今後も中野氏と共に歩み中野氏を支えていくであろうか。それとも、保身のために一切の説明責任から逃げ、中野氏を見捨てるであろうか。いずれかの道しか、彼らには残されていない。

2017年10月29日

参考記事
<衆院選宮城>自民県連、2区秋葉氏の公認申請せず 党本部に一任
河北新報-2017/09/26
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201709/20170927_11017.html

<衆院選宮城>自民公認申請 秋葉氏と市議平行線
河北新報-2017/09/25
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201709/20170926_11011.html

<衆院選宮城>執念燃やす鎌田氏、遺恨を残す秋葉氏 2区、特有の政治事情
河北新報-2017/09/24
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201709/20170925_11019.html

<衆院選宮城>自民県連 秋葉氏の公認申請先送り 他の5選挙区は決定
河北新報-2017/09/24
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201709/20170925_11034.html

<衆院選>秋葉氏を公認しないで 異例の要請
河北新報-2016/12/13
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201612/20161214_11033.html


About the Author

天之加久矢
豊受真報の記者の天之加久矢(あめのかくや)です。よろしくお願いします。