三浦瑠麗が朝生で「今上が」を連発。twitterで「完結した敬称」と開き直る事態に

三浦瑠麗

東京大学政策ビジョン研究センター講師をつとめる三浦瑠麗氏が、今上陛下について「今上は」「今上が」と「陛下」を省略して発言し続けていることが、話題となっている。
2016年10月1日のテレビ朝日で放映された「朝まで生テレビ」の、「激論!象徴天皇と日本の未来」というテーマでのディベイトトークの中で、三浦氏は今上陛下について「今上は」「今上が」という発言を連発した。放映後、三浦氏は自身のtwitterで、「今上は主上と一緒で完結した敬称です。」と主張。さらに、同番組に出演した杉田水脈氏を名指しで、「杉田水脈さんも昨日までご存知なかったようですが、自称保守の方々が古典を勉強しなくてどうするのでしょうかね。」と挑発している。
 三浦瑠麗twitter
https://twitter.com/lullymiura/status/782042823096840193
http://archive.is/ELU8x

三浦氏が「今上は」という言葉の連発を始めたのは、今上陛下が「象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば」を発表された8月8日の翌日の、9日における三浦氏のブログ記事、「今上陛下のご意思表明を受けて」でのことである。記事のタイトルと序文で「今上陛下」と書きながら、「「個人」としての思い」の小節から「今上」を用い、さらに「天皇制」「天皇制度」「天皇家」という言葉を用いている。
 三浦瑠麗twitter
https://twitter.com/lullymiura/status/782042823096840193
http://archive.is/14nQu

三浦氏が口頭で「今上は」「今上が」と語りネットで問題視されはじめたのは、8月26日の「朝まで生テレビ!」の「激論!象徴天皇と“生前退位”」から。このときにも三浦氏は放映後のtwitterで「それにしても天皇家を大事に思っているとする保守が伝統を知らないことがあるなぁ。今上は、主上と一緒でそれで完結した敬称なんですよね。」と発信している。
 三浦瑠麗twitter
https://twitter.com/lullymiura/status/769248406011129856
http://archive.is/YBioI

しかし、「今上」も「天皇」も「敬称」ではない。それゆえ「今上陛下」「天皇陛下」と、「陛下」という「敬称」をつける。そして、「主上」は天皇を敬って用いる尊称や敬称だが、「今上」は尊称でもない。「今上」は『史記』にもその記述がある漢語であり、当代の皇帝あるいは天皇を意味する。
三浦氏が「今上」と「主上」を「敬称」と混同し、「古典」の教養を諭してみせたところで、その出典は氷室冴子の『なんて素敵にジャパネスク』や大和和紀の『あさきゆめみし』あたりではないかと推測せざるをえない。もっとも、両作品共に作中で「主上」は用いても、「今上」と混同するような真似はしていない。

「今上」と表記するのは、一般には歴代天皇の列挙などの場合に限られる。現在広く用いられている「今上天皇」は、厳密には二重の呼称であり正確ではないものの、崩御後の追号であるかのような「平成天皇」などという論外な誤用というほどではない。また、三浦氏も用いる「天皇制」が戦後のコミンテルンによる造語であることは、今では広く知られている。さすがに三浦氏がこれを勉強していないはずはない。

三浦瑠麗による不自然な「今上は」「今上が」発言や記述は、8月8日の今上陛下のお言葉に便乗し、「今上」単一表記を意図的に拡散しているものと考えて然るべきだろう。今後、「今上」は天皇陛下を「天皇」と表記する沖縄県などの一部のメディアや、「天皇制」の連呼と同列に、天皇や皇室への敬称や敬語を廃することを一般化し、皇室を解体する目的で、ひろく悪用される危険がある。

2016年10月2日

参考
東京大学政策ビジョン研究センター
http://pari.u-tokyo.ac.jp/info/member.html

三浦瑠麗twitter
https://twitter.com/lullymiura

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天之加久矢
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